青葉市子。
音楽が好きな人であれば一部には有名な青葉市子というクラシックギターの弾き語りの人。
この人の歌声が素晴らしく美しいのです。
この人の場合、幾ら言葉を尽くして説明しても、一度聴いてもらった方が早い。
この曲は七尾旅人のカバーですが、もう青葉市子が歌う為に存在するのではないかと思う程に美しい。
青葉市子のアルバムは、うたびこ、0、マホロボシヤ、qp、w/ave(これはnuuamm名義ですが)の5枚を所有していますが、どうも青葉市子はメロディに頓着が薄い気がします。
耳に残るような、メロディがはっきりしている曲は、全体的に少な目。
なので、個人的には音に乗せて物語りを聞いているようなイメージを持っています。
吟遊詩人のような。
最近の作品に近づくに連れて、比較的メロディははっきりしてきます。
それは恐らく、本人の「音楽」に対する認識の変化によるものではないかな、と思っています。
昔よりも、「歌であること」を意識するようになったのかな、と。
「歌」という意味では青葉市子名義のものよりも、nuuamm名義の作品の方が好きです。
こっちはしっかりと歌、です。
歌い方、声の出し方が、nuuammの方が幅広いですね。
青葉市子名義で、最新のアルバムであるqpに入っている海辺の葬列という曲があるのですが、これ、多分ベートーベンの月光から着想を得ているのではないかなあと思います。
探してみたのですが、残念ながらYouTubeではまともな音源が見当たらなかったのでリンクは貼れませんが。
このコードの進行、どこかで聴いたことあるんだよなあ…、と思っていたのですが、思い当たりました。
月光を長調にしたようなイメージですね。
葬送というところも符丁が合いますしね。
とっても美しい歌なので、興味がある人には是非聴いてみてほしいです。
qp、名盤です。
この才能は少し特殊(余りにも声に特化したものだと思います。才能のバランスとしてはすごく尖っている。)だと思うのですが、長く続けてほしいです。
少なくとも、初期から比べれば、明かに良くなっていますしね。(初期の方が好きという人も、勿論居るでしょうけれど。)
部屋を暗くして、スピーカーを枕元に置いて、聴こえるか聴こえないかぐらいの音量で聴くのがお勧め。
誰かと聴くよりも、一人で静かに聴く方が合う、そんな音楽です。
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